型検合格機、技適証明機について

2008.5.25更新




 


 

官報では発見できなかった機種

 

 技術基準適合証明を受けた無線設備が様々なサイトで紹介されています。これらのうち、官報の特定無線設備技術基準適合証明公告で発見できなかったものは以下のとおりです。特定無線設備技術基準適合証明公告には、昭和61年6月2日以降に証明を受けた無線設備が掲載されていますので、これらの無線設備は、昭和61年6月1日以前に技術基準適合証明を受けた無線設備だろうと思われます。

製造会社名 無線設備名
(株)学習研究社 GT-06、CB-300
ソニー(株) ICB-180T、ICB-301、ICB-610T、ICB-790T
松下電器産業(株) RJ-570D、RJ-580D、RJ-310Z、RJ-410Z
(株)クボタ KA5000

 このうち、RJ-310ZとRJ-410Zについては 以下に示すとおり、技術基準適合証明上それぞれRJ-310、RJ-410と同一の製品であり、そもそも存在しない可能性(つまり製造者または販売者が、RJ-310やRJ-410の一部にRJ-310ZやRJ-410Zの商品名を付しているだけという可能性)があります。

@ RJ-310Zについて

 RJ-310Zには、RJ-310と同じ 証明番号「BA7××××××」が付与されているものがあり、「BA7××××××」が付与されているRJ- 310Zは、技術基準適合証明上RJ-310と全く同じ製品であり、両者の間に区別はないということです。もし仮に全てのRJ-310Zに「BA7××××××」が付与されているとすれ ば、技術基準適合証明上RJ-310Zは存在しないことになり、当然官報の特定無線設備技術基準適合証明公告にはRJ-310Zは掲載されていないことになります。

A RJ-410Zについて

 RJ-410Zには、RJ-410と同じ証明番号「BA5××××××」が付与され ているものがあり、「BA5××××××」が付与されているRJ- 410Zは、技術基準適合証明上、「BA5××××××」が付与されたRJ-410と全く同じ製品であり(RJ-410には僅かではあるが、 個別申請の技術基準適合証明を受けB0035251〜0035256が付与されているものもある)、両者の間に区別はないということです。もし仮に全てのRJ-410Zに「BA5××××××」が付与されているとすれ ば、技術基準適合証明上RJ-410Zは存在しないことになり、当然官報の特定無線設備技術基準適合証明公告にはRJ-410Zは掲載されていないことになります。

 

 

同一名称又は似た名称を有する型式検定合格機器と技術基準適合証明を受けた設備

 

 技術基準適合証明を受けた無線設備の中には、機器型式検定を受け合格した機器と同一の名称や似た名称を持つものがあります。 ソニー製では、ICB-180以降の型式検定合格機器は全て(注)、その名称に「T」のついた技術基準適合証明を受けた設備があります。松下電器製では、RJ-580以降の型式検定合格機器 は全て、その名称に「D」または「Z」のついた技術基準適合証明を受けた設備があります。昭和61年6月1日以前に技術基準適合証明を受けた無線設備は、官報の特定無線設備技術基準適合証明公告に掲載されていませんので、昭和58年以降昭和61年6月1日までに技術基準適合証明を受けた機器の中には 、型式検定合格機器と同一の名称を持つ技術基準適合証明を受けた設備がさらに存在するかも知れません。

注 市場に出ていないと思われるICB-R6及びICB-M800を除く。

 

型式検定合格機器 技術基準適合証明を受けた無線設備
名称 検定番号 同一名称

似た名称

SH702J C77032 SH702J  
       
CH-580 C80028 CH-580  
CH-1033R C81004 CH-1033R  
       
ICB-180 C79010   ICB-180T
ICB-660 C80009   ICB-660T
ICB-610 C80012   ICB-610T
ICB-790 C80026   ICB-790T
ICB-880 C81040   ICB-880T
ICB-870 C81041   ICB-870T
       
RJ-580 C78033   RJ-580D
RJ-330 C79029 RJ-330 RJ-330D、RJ-330Z
RJ-570 C80031   RJ-570D
RJ-480 C81038 RJ-480 RJ-480D、RJ-480Z
RJ-130 C81039    RJ-130D、RJ-130Z
RJ-370 C81049 RJ-370 RJ-370D、RJ-370Z
RJ-270 C82010  RJ-270 RJ-270D、RJ-270Z
注 ICB-180T、ICB-610T、ICB-790T、RJ-570D、RJ-580Dは官報の特定無線設備技術基準適合証明公告 上で発見されていませんが、上記の表に加えておきました。

 

 

証明や認証を受けた無線機の数

 

 総務省及び財団法人テレコムエンジニアリングセンター(旧財団法人無線設備検査検定協会)のサイトによると、市民ラジオの技術基準適合証明及び工事設計認証は以下のとおり行われています。書面申請による技術基準適合証明は昭和61年から平成11年まで実施され、工事設計認証は平成11年から実施されていますが、これらの無線設備の台数は公表されていないのでわかりません。

技術基準適合証明 個別申請 2,150件 679,189台
技術基準適合証明 書面申請 13件 (台数は不明)
工事設計認証 1件 (台数は不明)

 

13件の書面申請による技術基準適合証明は以下のとおりです。

証明を受けた者  設備の名称  証明番号  証明年月日
松下電器産業(株)  RJ-480  BA0××××××(注)  昭62.11.4 
松下電器産業(株)  RJ-481 BA4××××××(注)  昭62.11.27 
松下電器産業(株)  RJ-450  BA3××××××(注)  昭62.11.27
松下電器産業(株)  RJ-330  BA1××××××(注)  昭62.11.27 
松下電器産業(株) RJ-270 DA0××××××(注)  昭62.11.4 
松下電器産業(株) RJ-370 BA2××××××(注)  昭62.11.27
松下電器産業(株)  RJ-310 BA7××××××(注) 昭63.4.22
松下電器産業(株)  RJ-410  BA5××××××(注) 昭63.4.22 
松下電器産業(株)  RJ-411  BA6××××××(注) 昭63.4.22 
松下電器産業(株)  RJ-411A BA8××××××(注) 平2.5.10 
十和田オーディオ(株) ICB-33H OADA1××××××(注) 平10.4.23
十和田オーディオ(株) ICB-33H OADA2××××××(注) 平10.4.23
十和田オーディオ(株) ICB-87R OADA0××××××(注) 平10.4.23 

(注)××××××証明を受けた者において個々の無線設備ごとに異なる6桁の番号を表示する。

 

1件の工事設計認証は以下のとおりです。

認証を受けた者  設備の名称  認証番号  認証年月日
十和田オーディオ(株) ICB-87R OAD0001 平13.7.4

 

 

個人などが技術基準適合証明を受けた市民ラジオの無線設備

 

 官報には、昭和61年6月2日以降に技術基準適合証明を受けた無線設備の情報が特定無線設備技術基準適合証明公告として掲載されています。この内、無線機の利用者である個人や企業、自治体、学校、団体が技術基準適合証明を受けた台数は以下のとおりです。なお、この数は膨大な資料からのピックアップなので漏れや誤りがある可能性があります。
 

技術基準適合証明を受けた設備の数
昭和61年 47(ただし6月2日以降のみ)
昭和62年 87
昭和63年 61
平成元年 41
平成2年 26
平成3年 10
平成4年 5
平成5年 15
平成6年 8
平成7年 8
平成8年 15
平成9年 4
平成10年 1
平成11年 0
平成12年 2
330






 



 

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